結論は、商業用不動産の不調です(現在の考察)
アメリカの商業用不動産のエクスポージャーは西側先進国にほぼ全てがあります。
説明
エクスポージャーとは、投資家が持っているポートフォリオの中で、直接的に関わってくる特定のリスクにさらされている、資産の割合のことを表します。
アメリカ商業用不動産価格指数は「ほとんど動いてない」
これは、取引が無いのが要因です。
暴落の可能性が有る物件をわざわざ買い漁る必要はありません、待っていればよい。
「半値八掛けに割引」という諺があります、32%まで下がるという諺です。
この諺は勝手に作られたのではありません「商業取引」の中で実際にあった事実が諺として定着したのです、管理人は経験済でかなり前になりますがUPしたことがあり大正解してます、今回で二回目の呪文です。
アメリカ商業用不動産の取引が実際にどのくらいあったか
ブルームバーグのデータ
これを細分化したデータは
オフィスの下落が吐出しています、データ的には様々なデータがありますが「出社率」を表したデータでは
コロナから回復した後で「53%」に留まっているのが分かります。
これではオフィス需要はありませんね、企業は無駄なスペースは要りませんので小さなオフィスへ変わるか、値引き要求かそれとも両方を突きつけます。
そして、アメリカ商業用不動産のオーナーはローン返済に苦しんでいます。
アメリカ商業用不動産ローンは「バブルローン」で元本の返済はしません金利だけ支払うローンとなっています。
これは、アメリカ経済は常に成長するといった「神話」に基づいていた為です。
アメリカ商業用不動産ローンの借り換えに成功するか、分かってませんが。
金利高となっている現在、急騰したローン金利を支払うのは不可能でしょうオフィス需要がなくオフィスからの収入が減少しているのですから。
ということで、「オフィスの鍵」を銀行に返して、全て完了です銀行はデフォルトしますがね。
このバブルローンの満期と返済額は
調査会社により差はありますがこれが中央値のようです、日本円にして217兆円です。
これは2024年と2025年の満期ですから、それ以降も続きますしリスクヘッジとして証券化しています。
アメリカ商業用不動産ローンは証券化されて西側先進国へ大きく販売されていて、ドイツの金融業界は吐出してアメリカ商業用不動産ローンのエクスポージャを持っています。
******アメリカ商業用不動産ローンのデフォルトショックを防ぐには
アメリカ経済へ「お金をつぎ込む」以外にはありません、今更出社率を上げるのは不可能でしょう。
更に、オフィスへ出社しなければ「昼食需要」・「交通機関需要」・「電力需要」・「スーツ需要」までもが減退します。
結果、アメリカ経済へ負の作用となります。
そんなアメリカは「様々に世界からお金」をむしり取る事に徹したのですが、日本以外の国は「抵抗」します、特に中國はアメリカ国債を売り続けています。
大きく売り越しています、そして「金」を大量に購入しています。
過去はアメリカ国債が人民元の後ろ盾でしたが、アメリカドルから「金」へと人民元の後ろ盾を変えてます。
世界一、二位の人口の中國です「天才」は山ほど居るでしょう、当然アメリカ経済の行方は調査続けています。
その中國がアメリカ国債を売り続けて、ドル経済圏から逸脱しようとしています。
ドル決済の「SWIFT」から人民元建て決済の「CIPS」を立ち上げたように、あらゆる方法でドルから人民元へと変えています。
アメリカ政府が「ドルの国際取引」を安定化し、ドルを基軸通貨として準備通貨としての地位を確たるものにすれば「人民元建て」など不必要なのです。
「ドルを戦略通貨」としてドルの武器化を推進したのが大間違いの元凶でした。
武器化したドルなど「誰も使いたくない」のは当たり前のことで、バイデン政権の誤謬です。
これらの「要因」を排除するにはゼロ金利に戻す以外には方法はありませんが、それではインフレは再び火を噴きます。
アメリカ政府とFRBが「お金をばら撒いた」結果が、金融緩和をすればインフレが進行し、金融引き締めをすれば金融危機を起こす経済状況となったのです。
FRBは、インフレは収束し続けると仮設を立てて「利下げ」に走る道を選択したのです
金融引き締めで「金融危機」となるより、時間を稼げるのが分かっているからですね
つづく