インフレは資源高

日本人にとってデフレは説明する必要もないほど身近で、理解しているでしょう。

幾つかの事例は

@給与が上がらない(お金の価値が上昇するので、給与は上がりにくい)

@物の価値が下落し続ける

という事で、資産(ストック)を母体にする世界経済と比較すると日本は資産(ストック)を否定しているので沈没しました。

 

******インフレ

今回の欧米のインフレは金融緩和+資金供給が合わさったインフレで、お金の価値が減損した為に起きました。

日本も同様な金融緩和とお金の供給をしたのですがデフレの為に国内インフレがない、海外からの輸入インフレとなっています(資源価格高騰のインフレ)

ドル円を見ると一目で分かります

欧米のインフレ進行前のドル円は115円ほどで安定していましたが6ケ月ほどで150円まで行ったのです。

両国の経済状況がそれほど急変するはずも無く、溜まっていた為替圧力が解放された結果でした。

 

これが日本にとって資源高となってます、早急に円高方向にならないと2023年も引き続き輸入インフレで国内物価もインフレとなります。

黒田総裁は2023年のインフレは1%になると断言していますが仮に黒田総裁が正解だったとすると輸入インフレ分は企業側が吸収するという事になり企業利益は消えます。。。

それとも大円高で輸入価格が下落するのだろうか。

それとも世界のインフレは沈静化して資源高は元に戻るのだろうか。

幾つかのシナリオが存在していて、どれが正解なのだろうか。

どれかの見通しが間違っているのです.

 

******2022をもう少し振り返って

冒頭に「資産(ストック)を母体にする世界経済」と書きました、インフレとなりストック(資産の内特に不動産)が急騰してアメリカの住宅価格は冒頭したのです、J1不動産の動画を思い出してください(家賃の高騰、ドル億ション)。

アメリカは先進国で唯一の人口増です「人口ボーナス」の恩恵を受けている。

ストックを持つアメリカ人はインフレ率より高いストック価格の上昇率でお金持ちになりました。

それがコロナショクからの脱出の為にFRBが使った過去から学んだ金融緩和マジックです。

その金融緩和をやり過ぎてしまった結果がインフレです(FRBの試算ではインフレにならないはずだった)ストックの上昇でお金持ちは増加してアメリカは豊になるが貧民を困らせる事は想定していなかった。

それ故にインフレは「一時的」だと繰り返していたのでしょう、パウエル議長が間違っていたのではなくFRBの試算が間違ったのです。

インフレは一時的だと自信を持って宣ったはずです。

 

******パウエル議長はかなり困惑しました

パウエル議長は「善人」で間違いありません、生活困窮者を困らせた事に深く反省しているはずです、しかしFRBには生活困窮者を救済する術は有りません。

財務省のように小切手を送るなど出来ない相談です。

出来る事は「金利の上下」+「金融操作(お金の増減)」です、インフレ退治はパウエル議長の社会的使命でしょう。

理想的には「インフレ鎮静化」「アメリカ経済軟着陸」となるのがベストですが過去にベストな状態で成功したことはありません。

 

何かを犠牲にするのですが、パウエル議長のこれまでの発言に「経済を犠牲にする」

と宣ってますので、2023年の経済を楽観視するべきではないでしょう。

 

これまで経済指標をUPしてます、経済の減速は始まってます(不動産取引減少)

どこら当たりまで経済減速が必要なのか、インフレの鎮静化次第です。

 

******ECBはFRBより更に誤算

インフレは更に大きく、生活困窮者だけでなく一般の国民も生活苦へと変わりました。

域内の経済大国は資源を持たない国で栄えた方法は「金融立国」という方法ですから金融が崩壊すれば経済は大きく棄損します。

つまりユーロを印刷しすぎた結果ということですね。

ECBは域内に中央銀行を抱え「政治・軍事要因」も様々で主義主張の東西対立も最前線で対峙しています。

金利の上下」+「金融操作(お金の増減)」で解決不可能な諸問題を抱えて暗中模索状態です。

経済をグローバル化したが、政治的にグロバール化は不可能です歪な状態で経済だけが発展して其処へコロナショックが襲い様々な歪みが一気に噴出したのです。

元の状態へ戻すのは無理「覆水盆に返らず」でロ・ウ戦死者数十万人です、対立を収める方法さえ見つかりません。

 

******日銀は間違いを認めないでしょう

過去、幾度となく間違った金融政策をしてますがFRBのパウエル議長のように間違いを認めた経緯はありません。

日本の一般国民は日銀は遠い存在と認識してますから、間違いなど気にもならないでしょう。

「裸の王様」ということです、何度もUPしている「海外へと行っている円」、

ゼロ金利下で円キャリートレードの為替は150円/ドルになり巻き戻しには最高の条件が生まれました。

円→ドルへ変えて米国債を買い、それが最高の条件(国債価格MAX)で売ったのだ

ドル→円に換えるにはドル高MAX(円安)で為替利益も出た。

 

キャリートレードを手仕舞うにはこれ以上の条件などありません、さっさと米国債を売りドルを円に換えて返済すべしでしょう。

円は瞬く間に20円も円高方向となりました、当たり前ですよね過去これほどの条件など見た事ありません。

為替の短期間の大変動は幾つもの条件が重なり合う必要があります「金利差」だけでこれほどに動く事など有りません。

為替が動く条件は

金利差」「インフレによる資源高」「国力低下」「過去の金融政策の誤算」などです

今回は全て稼働したのでしょう、日本国力低下が一番の要因かもね、これからは過去の金融政策の誤算が要因で「大円高」と見てますが、、、

 

もう一つの要因の円を発行しすぎた結果の「大円安」の可能性もあります、一時的かもしれないが円キャリートレードが不発に終わると円が海外でジャブシャブとなり大円安が生まれます、そして円安を利用して円キャリートレードが発生して大円高が生まれるシナリオでしょう。

長きに渡った円キャリートレードの巻き戻しは時間がかかります、巻き戻しに成功した投資家もいれば、巻き戻し準備中の投資家もいます。

円の方向を間違えばキャリートレードの巻き戻しに至らず円が取り残されます、ドルの緩和が絞られるのですからドルは再度円に対して高くなることもあります。

それは海外にある「円の量」で決まるのです、日銀は口では緩和を続けると言いますが

実際はわかりません、シナリオは複数存在している状態です。

 

日本は急激に国力低下したあと、国力回復となりる(大円高)シナリオが現在有力ですがシナリオは複数存在して、過去出現したことのない大変動「グレートリセット」に繋がる経済事変となるシナリオも有りそうです。

 

過去のシヨックの時に存在した「経済条件(資金量+金利)」より大幅に厚いのですから相場変動が大きくて当たり前でしょう。

 

投資的にはチャンス到来します、これを上手く凌ぐか被害に合うか。

難しい局面になるでしょう。