雇用統計の分析が出てこないので

お茶を濁して、書こうと思っていた話題を。

 

******金融緩和の弊害

長きに渡り世界の中央銀行は「金融緩和」を続けてきましたが、その間金融緩和の功罪や与える影響・将来の緩和中止のタイミング・それらの影響について国民へ説明はありませんでした。

まったく無いとは言いませんが「公式発表」は無かった。

 

金融緩和が無い時代には「実物経済」「市場経済」などの区別はしなかった、お金は経済の血液であり経済の隅々まで栄養を届ける役目をしていた時代でした。

何時の日からか「政治家」は経済成長が選挙に勝つ道具としての位置を見いだして、中央銀行へ「何とかならんのか」と圧力を加えるようになった。

 

日銀の仕事は物価の安定であり「経済成長」は政治の仕事です、少し端折って「お金を供給」すれば経済は活況になるという判断が働く、裏付けは「国民や企業は」銀行へ融資をしてもらいに来るではないか!

安直な感だけで、お金供給すれば経済は良くなると感えたのが事実なんだ。

 

大分端折って、日銀が土地バブルを作り崩壊と失われた36年となったのだ。

その間に何度も金融緩和をしたのだろうか「失敗に次ぐ失敗」で国民は金融緩和をしても「踊らなくなってしまった」

市中銀行にお金を借りに行く事も無い、いまやクラフドファンディングなど様々な貸し手があらわれて銀行の役目も少なくなった。

 

更に、供給したお金は金融市場を作り「エンジェル投資」など銀行が不得手とする投資が始まり、ますます銀行の役目は無くなっていく。

市中にある、お金は増え続けて金利はゼロまで下落しても金融緩和の効果が見受けられないと「マイナス金利」まで金融政策は落ち込むが、そもそも物価の安定が日銀の役目である、景気上昇が役目ではない。

その仕事を押し付けられた日銀だが、やったことがない仕事がうまく行くはずも無い。

 

出ぎ上がった日本は「貧富の差」拡大となった金融所得が拡大した金融市場だけである

多くの国民は利息を奪われ低所得化が進み、経済は政府融資頼みの「ゾンビ企業」というハリボテ経済となってしまった。

 

******その昔

経済が活気だった頃(バブル前)は「一億総中流化」と言われたものだ。

その中産階級が没落してしまった、年収200万円以下がふつうの時代となれば日本の国力など非力ということなんだ、世界と経済で戦って勝てるわけが無い。

それを危惧した政府は日銀に黒田総裁を抜擢して「非伝統的金融緩和」+「YCC」というウルトラ技を繰り出したが、景気回復などには役に立たなかった。

 

いまや、ウルトラ技は経済整合性を失い「緩和の日銀」「引き締めの財務省」という真反対の構図が出来上がる事となる。

 

******経済整合性が伴わない経済は

日本経済に現れた経済事象が相反する結果となった、「ゼロ金利」「資金供給」しても経済は反応しないだけでなくインフレが現われたのだ。

デフレ経済を止める為に様々な金融緩和をした結果がインフレ進行中となった。

 

殆どの経済人はデフレの次はデスデフレだろうと予測したのに関わらずデフレの次はインフレとなった。

更に、円安誘導してきた日銀は過度な円安に悩まされている。

 

******過去を語るのは次の日本経済の予測の為です。

今現在、日銀は必死で金利上昇を抑えている誰もが理解している日銀が債務超過になる事態を憂慮しているからなんだが、

日銀は買い込んでいる国債の評価は「簿価」を採用しているので表向き債務超過にはならないが体力は無くなるだろう。

更なる国債の買い入れは難しい、結果金融緩和は難しいところとなるのだ。

 

そのタイミングはインフレの進攻だろう、現在総務省の発表している物価指数は

https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf

 

円安もあり、さらに進行するのは確実でしょう。

何処までインフレが進行するのか、黒田総裁の予言では

news.yahoo.co.jp

 

金融緩和が不可能となり、インフレが進行し始めたら日本経済はどうなる?

財政出動する資金を円安防止で使っているのだ、役立つお金の使い方を知らない財務省+日銀なんだ。

 

お先真っ暗だろう、失敗の上塗りで行きつく所まで行かなければ「過去からの遺恨」が終わることは無い。

つまり、ゾンピ企業は破綻しなければ新たな企業は生まれてこない「新陳代謝」が無くなって斉しい経済だったということだ。

 

日本に「革新的なビジネスが生まれない」理由がここにある、銀行にしても「都市銀行」「地銀」「第二地銀」「信金」「信組」「郵貯」と数多あるが、金太郎飴であり特色もない。

決済で利益を出そうにも「決済専用の銀行」が出現した24時間365日ATMが使える便利性を持っている。

太刀打ちで来るわけがない。

 

一度、ガラポンが来て経済が再生して行く過程がなければゾンビ企業は無くならないのだ。

それを「行きつく所まで行く」と表現している。

 

短くなった管理人の残りの間、何処まで到達するのか期待している。

 

経済が「ガラポン」になるトリガーは幾つか有るのだが最悪は「天変地異」です。

このブログでは幾つかUPしてあるが「今日の続きに明日が有る」という根拠ない安心感は捨てるべきだろう。

リスク管理の中の「用心」は投資家の必要なスキルです。