商業用不動産の規模は

2023年で13.5兆ドル(2010兆円)ほどと推察されれている、他の推定では18兆ドル(2690兆円)とある(全米不動産投資信託協会)

 

簡単な推察では不動産価格が半値になったとすると9兆ドルが消えてなくなるのです。

この値は実物値で、レバレッジが掛かっていない値です。

現代の金融社会は「信用」の金融経済であり「レバレッジ」を掛けた金融経済です。

「誰が・どの様な原資に・どれ程のレバレッジを掛けてあるか」当人にしか分かりません。

派生した金融商品がどれほどれ程あるのか、分からないのですそれ故に金融危機となれば全ての取引は停止となり只管資産保護にまい進するのです。

 

******そして銀行の融資は

ノンリコース融資です、もう一度説明

ノンリコースローンまたは非遡及型融資とは、返済の原資とする財産の範囲に限定を加えた貸付方法である。

 

簡単に言うと「商業用ビルのマスターキーを銀行に返せば」借り手は全ての権利が消失して返済義務もなくなる。

結果的に原資の返済が滞り、返済不可能となりマスターキーが銀行に帰ったタイミングでレバレッジの全てが消失します。

貸し手の銀行がレバレッジを掛けてなければ、銀行そのものは原資の減価を帳簿に記載して決算するだけですが、様々に派生した金融商品は瞬間に価値が消失します。

 

例えば、マンションに入居しているオフィスは賃料を支払っていても「入居の権利」は無くなります。

そのマンションで何らかの収入を得て、その収入を担保に借入していたとしても全て無となります。

簡単ですよね、再出発するにも負債を引きずらない良い方法でしょう。

日本では借り手本人に返済義務がありますから、時間とお金を掛けて破産申請をするしか方法はありません。

 

******脱線しました

商業用不動産の規模でしたね、憶測でしかないのですがリーマンショックの負債総額は0.6兆ドル(当時のレートで6000億円)でした、2008年の事です。

それから比べても膨大な商業用不動産負債のレベルです、融資している銀行もこれらの融資を証券化して再販しています。

当たり前の事ですが、大手メディアは「不都合な事実は記事にしません」

 

アメリカの金融当局は「ソフトランディング」しかコメントしませんが、予測はついていますし金融危機のシナリオも策定済でしょう。

今回はここまで。