ジャクソンホールで金融緩和の枠組み堅持の姿勢を示した日銀植田総裁|2023年 | 木内登英のGlobal Economy & Policy Insight | 野村総合研究所(NRI)
今年のテーマは「世界経済の構造変化(Structural Shifts in the Global Economy)」
日銀総裁は
「2%の物価目標達成は難しく、当面、政策修正は期待できない。」という事で、金融緩和は続ける。
ここで、「当面」という語句を挟んでいる。
大事なところだ、当面が何時までかを明確には示さないが金融政策の手綱は私の手中にあると明確なシグナルを送っている。
そして、2%の物価目標達成だが。
前からUPしているが物価目標の根拠をなかなか明らかにしていない、8月18日のインドでのG20会議の後の記者団の質問にも
「持続的・安定的な2%のインフレ達成というところにまだ距離がある、との認識がこれまである」と言及した。
その認識のもとでは、金融仲介機能や市場機能に配慮しつつ、イールドカーブ・コントロール(YCC)のもとで、粘り強く、金融緩和を続けていくということをしてきたとも語った。
訂正(18日配信記事)持続的・安定的な物価2%達成には「まだ距離」=植田日銀総裁 | ロイター
植田総裁の頭の中は、まったくわからない。
何をもって、「時速的・安定的な物価目標」としているのかだが金融緩和を続けてもその目標に届くのだろうか大きな疑問です。
先進各国が金融引き締めをしているが日銀が緩和しているのだから急激な世界経済原則は無さそうだ、という安心感を世界に与えてはいる。
しかし、日銀は自身のバランスシート過大というジレンマを抱えているのは間違いない
それは巨大なのは事実で日銀のサイトでは
日本銀行のバランスシートについて ─ 日本銀行の政策・業務との関係 ─ : 日本銀行 Bank of Japan
インフレが進み、日本の利上げに追いこまれたなら確実に日銀のバランスシートは棄損する、その時に円の価値を海外勢がどう見るか。。。。難しい選択だろう。
つまり、植田総裁と海外勢の見方が同じとは限らない「円」だけ鎖国状態を維持できないだろう。
******少し前の世界経済なら
各国中央銀行に闘いを挑むなどありえなかった、しかし世界的金融緩和で市場にある資金は十分に中央銀行へ闘いを挑むだけの余裕がある。
アタックされるだけで為替は変動するのだが、植田総裁の頭の中が見えないので躊躇しているだけだと想定している。