KBW銀行指数

KBW銀行株指数は、調整時価総額加重平均指数。ナショナル・マーケット・システム上場のマネーセンター・バンクと主要地方金融機関24銘柄で構成される。 

アメリカ経済はクレジットによる信用保証社会です、人々は現金を持ち歩かない。

支払いはクレジット・カードやスマホ決済です。

 

アメリカの経済規模が大きくなると現金を持つということは「高額紙幣が必要」となり

紙幣偽造との戦で、高額紙幣を受け手らない風習が一般的となりました。

それらは、アメリカ以外のドル決済圏も同様で20ドル以上の紙幣は流通に障害となったのです。

その時期と同じくしてクレジット・カードが流通し始めました。

当初、クレジットの決済手数料問題がありましたがそれらを駆逐してクレジットが社会決済の中心に位置したのです。

 

管理人の実体験で、海外へ行くときは1ドル、5ドル、20ドル紙幣を輪ゴムで束ねてバックへ入れて出かけたのです、その内に「円」での支払いも出来るようになりましたが、換金率の悪いことで(クロス円)カードが主流になりました。

それら、信用保証を担ったのがアメリカのクレジット会社でアメリカの銀行の資金量がバックの信用決済です。

 

******アメリカの銀行は

日本の銀行とは全く違います、個人小切手というシステムは日本では皆無でした。

アメリカの家計の支払いシステムは、請求書が送られてくると個人小切手で支払うというのが一般的でした(銀行渡り小切手を送るのです)

それが、クレジットシステムとなり(リボ払いが一般的)日々の買い物を値段を気にせずに月々決まった額だけの支払いで生活できるというシステムが出来上がったのです。

 

完全に銀行にアメリカの決済システムを握られたという事です、中古車までならクレジットでネットで買うという所まで到達しました(リボ払い)

 

そのタイミングがリーマン・シヨック前だったと記憶しています、KBW銀行指数の長期チャートでは

第一回目のピークでした、サブフムライムローンで銀行は無制限に近いローンを提供したのです。

 

サブプライムショックとアメリカでは定義づけされてます(日本ではリーマン・シヨック)、そしてアメリカ経済の回復はバーナンキ議長で回復軌道に乗ったのです。

 

次にコロナ・シヨックとなりパウエル議長の天文学的資金供給で回復にのりましたが

次のショックが今現在ですね(吾輩はショックである、名前はまだない)

 

******アメリカの銀行総数は

2021 年 6 月末時点で、 金融機関数の合計は 9,980 行です

内訳は

商業銀行=4178

貯蓄金融機関=593

信用組合=4853

残りは特殊金融です。

 

問題となっているのが商業銀行4178行ですね、預かった預金の投資先の米国債の利回り上昇で保有国債が損失となっているためです。

売らなければ損失は確定しません(満期では額面で返済されるのです)

それが、MMFなどの金融商品が利回り5%近くとなり、預け替えの為に預金が流失したのがアメリカの銀行の破綻原因です(主な)

アメリカの銀行の投資先の国債を預金流失の為に売らなければならなくなり損失覚悟で売った為ですね。

 

細かく精査してある銀行情報が有料の為に(アメリカの銀行の決算集計です)どれほどの銀行が債務超過になっているのかが分からないのだが、KBW銀行指数で凡そを推察できるのです。

長々と書きましたが、これが主題です。

この指数が反転して上昇に変わらければアメリカ経済は復調しません。

 

******アメリカの投資家多くが

Fedの利下げがもうすぐだと、根拠の無い希望で買い漁っているのも事実です。

誰かが正解なんでしよう、現段階ではわかりません。

Fedが利下げすれば米国債の価値は上昇してアメリカの銀行は債務超過から脱却します。

アメリカの銀行も利下げを待っていて、過去Fedが救済していた事を勘案すれば必ず近い内に利下げがあると頑なに信じているという事です。

 

アメリカの銀行の債務超過は始まったばかりです、四半期だけですね。

それ故に破綻原因とはなっていません、あと3四半期債務超過が続いてたあとでどうなるかが決まります。

日本のバブル崩壊東証一部の企業のほとんどが債務超過となり数年間続いても簿価決算を貫いて破綻されなかった日本政府の意向を考えるとアメリカも同様な措置を取るでしよう(土地評価額を簿価で実施しました)

但し、預金流失となれば別だろうね。

 

という事で、アメリカの銀行の債務超過は銀行自体の努力では解決不能です。

唯一は金利が下がる事で、Fedの金融政策に頼るしか方法はありません。

その金融政策の見通しはインフレ次第という事になります。

では、インフレは下がるのだろうか・・・ドルの没落は致命的でしょう。

ドルインデックスのチャートは



ドルの強さ=アメリカ経済

という事になります、それらを表すのがKBW銀行指数という事なんでしょう。

 

NASDAQにも銀行指数はあります

ナスダック 銀行株指数は、時価総額加重平均指数。ナスダック・ナショナルマーケッ ト・システム (Nasdaq/NMS) および同小型株市場で取引される銀行銘柄の米国内、外国 の普通株を対象とする時価総額加重平均指数。1971年2月5日を基準日とし、その日の 時価総額を 100 として算出される。 

 

指数値が大きすぎて使いにくいです