NY市場は13日・14日と下落から戻して終わっています、参加者の多くが期待していたのは「デッド・キャット・バウンド」でした、目論見通りでしょう。
ダウチャート(日足)
6月17日に出来高を伴って下落して「明けの明星」の十字型日足が出現したので、当面は上昇相場を作るというサインです。
とは、言っても25日移動平均線と75日移動平均線は下落中ですから、上昇相場を作るには75日線まで急上昇させなくては、相場が反転しません。
それほど強い買いは出ないですよね、市場はFRBが見ていた期待インフレ率が実情と合わない為に、ミシガン大学期待インフレ率を待っていたという所です。
******アンケート形式での調査です
これが0.1P下がっただけで、市場が好感して相場が上昇など、シナリオとしては無理難題です。
市場が上昇したかっただけの事で、経済指標と関連付けてはいけませんでしょうねぇ。
無理やり、関連づけただけの事で他意はないでしょう。
6月の速報値50.2は確定値50.0に下方修正されて「過去最低」となりました。
長期チャートで見ると
アメリカの方々のマインドはダダ下がりという結果です、このマインドの低下の原因を報道ではガソリン価格高騰と結び付けているようですが、確かに過去からの傾向で報道はガソリン価格とよく結び付けたがります。
カソリン価格高騰には対策が有ります、少し前にUPした学童の送迎を親が交代でする、自転車で通勤する、買い物の回数を減らす、自衛手段が有ります。
それよりも「家賃等の住居費」が一番の問題だったのが過去例です、ポールボルカー議長がインフレ退治として選任された時を彷彿させるインフレの上昇です。
******ポールボルカー時代と同列なら
現在のFRBの対応は「手緩い」の一言で片づけられますが、
FRBは「full confidence」(自信満々)のようですから、お手並み拝見という事ですね。
ポールボルカー時代は住居費が年率20%以上も上昇し続けた時代でした、少々の金利引き上げではインフレは収まらずに思い切った金利上昇で対応したのです。
戦争が終わり軍隊は引き揚げて来ます、長く続いた戦争で軍人の住居は引き払われで新たに住居と仕事が必要になったのです。
当然軍人は失業者でカウントされますし、新たな住居が必要となり家賃は高騰します。
当時のインフレ(CPI)・金利(政策金利)・失業率のチャートです。
この資料のソースは
ボルカー時代のFRB~インフレをどう退治し株価はどう反応したか | 三井住友DSアセットマネジメント
公になってませんが、帰還兵が暮らしやすいようになるにはCPIが下落するのが一番です。
当面支給される給与はCPIの下落で恩恵を受けられるのですから。
******これから目を付けるのは
CPIの住居関連でしょう、しかし報道は目先のCPIをニュース的には取り上げられやすいので注意が必要です。
市場は大きく下落して、損失拡大中です「誰かに」「高値で」「買ってもらう為に」「ポジショントークを」駆使して、売りつけるという戦略(策略)が出て来るタイミングなのです。
そもそもポールボルカー時代のインフレの特徴は「戦費拡大」でインフレが起きた事です。
管理人が何時も言っている、「インフレは市場へお金を供給したのが原因なんだ」
コロナで「FRB+アメリカ財務省」が天文学的な資金供給で発生したのですから、金利を3%や5%上げてもインフレが終息するとは思えない。。。。
QTで強制的に吸い上げる、相場が暴落して追証で資金が無くなる、ドルが暴落して価値が減る。。。。。
これらしか方法は有りません、近代の金融論はMMTなどが出る背景が有ったのは事実で、市場に資金を供給した結果がアメリカは好景気が持続したのは確かな所です。
しかし、物事には始まりと終わりが有るのは何時もの事で。
それらの終わりが近づいているという事でしょう。
******ここで日銀がFRBの真似をして
金融緩和を続けたが、日本国内に資金需要が無い。
これらの緩和された資金は「金利が有るアメリカ」へと流れるのは金融力学の常識です
こんな書き方をすると日銀が非常識という事に繋がるのだが、「その通り」です。
非常識で終われば、結果オーライで何時かはアメリカに流れた資金は戻ってきます。
非常識で終わらなければ、ハイパーインフレが日本を襲います。
年率1000%だったジンバブエほどにはならんでしょうが、年率30%は有りそうだ。
ジンバブエのムカベ大統領は単純に「お金を刷れば、お金持ちになる」という短絡的に考えただけの事、それがMMT理論でしょう。
黄金のジンバブエドル、アマゾンで売ってます1980円です。
額面は100兆ジンバブエドル
日本円換算すると当時で25円ほどになります。
ムカベ大統領と比べては黒田総裁が迷惑極まりないでしょうが、傍目で見れば大差は有りません。
やっている事は同じで札を印刷して配るだけの事、それが中央銀行の役目で何処で差をつけるかは「経済指標」で判断するだけの事。
別だんAIでも可能なんだ。
金銭感覚の狂った「FRB」と「日銀」である、どおなれば正しい金銭感覚も戻るのだろうか?
日本史には無かった日銀の姿ではある、FRBも同様でポールボルカー議長が選任されたのはベトナム戦争の後始末の為なんだが、ベトナム戦争も共産主義との戦だという事でフランスが植民地政策を間違えたために勃発した戦争で、フランスが負けそうになりアメリカがシャシャリ出てきただけの事。
今も同じくロシアと戦っているではないか(ウクライナが代理的に戦争しているが)
つまり共産主義と戦っている、何処が当時と変わるのだろうか?
歴史は繰り返す、とすればアメリカのインフレも長く続くのだろう。