米相場がテーパータントラム(テーパリングへの癇癪)にならなかったのはパウエル議長の功績だとの評価が多いですが。
結果は年末まで、わかりません。
理由はテーパリングの詳細を発表してないのです、エコノミストの中には詳細の発表をすると市場が震撼するので出来ないのだ、と言っている方も存在します。
まぁ、「年内にテーパリングします」でお茶を濁したということでしょう。
パウエルFRB議長は年内テーパリング開始を匂わせた、十分にハト派的と受け取られたのだろう。
市場はまだ数ケ月は大丈夫だ、買え~ という事のようだ。
しかし年内にテーバリングが始まるなら、終了は2023年の何処かだろう。
利上げはその後であろうが、FRBが市場に資金を供給しなくなるのだから相場の上昇は何処かで止まる。
気の早い投資家は利益確定に走るだろうし、相場は年内は大丈夫だとする投資家も存在する。
アメリカの相場格言では
FRBには逆らうな、トレンドは友達。
株式市場も金利敏感株は買われた
この流れが債券の投資家の流れなのかはまだわかりません、相場が9月に入らないと見えてきませんので、もう数日は様子見です。
森永卓郎氏は大竹まことゴールデンラジオで色々話してます、なかなかの良い話です。
岡崎氏のマーケットアナライズ・マンデーも聞いてください。
エミンユズマル氏も出てます、氏の読みは年内のテーパリングは無いとしてます。
氏はデフレ派のようだ。
IMFチーフエコノミスト、インド中銀総裁を歴任したラグラム・ラジャン シカゴ大学教授が、先週のジャクソンホール会議を振り返り、FRBが犯しうるミスを指摘している。
アメリカのヘッジファンドマネージャーのジョン・アルフレッド・ポールソン氏は
現在予想されているより大きなインフレが来ると考えている。と語っている。
暗号資産についても、
興奮が冷めるか流動性が干上がれば「ゼロになる」と話している
******インフレ派、デフレ派、スタグフレーション派
と別れている、日銀にしてもFRBにしても、著名な大成功した投資家も「経済の明日を見極める投資ツールは誰も持っていない」のです。
「経済は水物」で傾いた方向へ流れていくお金と共に拡大したり、減小する。
「経済は水の溜まっているプール」で水が入れば大きくなり、流れ出せば小さくなる。
傾きは常に変化し、方向や角度も変化する
FRBが市場に供給した資金はレパレッジを掛けてアメリカ株へ投資された。
アメリカ財務省の緊急救済プログラムによって支給されたお金と合わせて大量のお金がアメリカにバラ撒かれた、日銀の緩和資金(日本国内で投資先が無いのでアメリカへ)と合わせると膨大な数字となる、本来ならジャブジャブのお金はインフレとなるのだが、株式市場と暗号資産と米国債に吸収された。
これらの資金(株を買い、暗号資産を買った)は見方を変えればインフレ待機資金ということなんだ、インフレが進まぬようにするにはFRBは即刻テーパリングを実施して不必要な資金は供給を止める必要はある。
アメリカがインフレになるのかデフレになるのかは「誰も分からない」、しかしFRBのテーパリングは実施する必要はある。
日銀が緩和資金を止められなくなってしまい、初期の目標の2年以内に2%の物価目標も何処かに飛んでしまった過去を勘案すれば、FRBは今テーパリングを実施できるのだから、実施しよう。
壊れたテープレコーダーなどと揶揄されるほど落ちぶれてしまえば「中央銀行」の威厳が無くなる。
FRBの威厳=ドルの信頼
株式市場と引き換えなど出来ないのだから。