根拠が薄いアメリカ株への資金流入+コモディティの世界

2023年にはFRB金利下げるという憶測、2022年年末には金利はオーバーキルとなり

アメリカは若干のリセッションとなりFRBは2023年は早々に利下げを行うというシナリオです。

 

******明日も見えない投資家達が

こんな楽観シナリオを持ち出したのだが、本当に信じているのか疑問ですが合成の誤謬に近い事が起きているのは事実です。

NASDAQのチャートです。

日米とも、相場と報道は重なる事が多い。

相場上昇期には良いニュースが掲載され、下落時には悪いニュースが多くなる。

だれが仕向けているかはわからないが、相場とニュースは相関関係にあると多くの投資家は思っている。

 

******気を付ける事は

根拠だろう、濃い・薄いは当たり前だが「えっ」と思うようなこじ付けまで有る。

つい最近は「ドル円は150円、円安を主軸に年末の日経平均は三万円を大きく超える」

こんな記事を掲載していた、何処かのニュースがあったが。

この記事に根拠は無い、一見すると150円が根拠に見えるように書いてあるが150円の根拠が薄い。

つまりアメリカの利上げでドル円がドル高方向というニュースの焼き直しなのだ!

 

この記事が出た後にドル円円高方向へ少し進んでいる。

 

******常々UPしているが

ライターが誰か分からないような記事は読む必要は無い、どれほど相場に明るいのか

取材して書いているのか、想像して書いているのかさえも記事の中に根拠が無いからだが、ライターも人気商売だという事だろう一般受けが良ければ喰い繋げる。

後学の為に中身を精査するのも「あり」だが、時間の無駄と言いたい。

 

******アメリカのインフレは落ち着いている

こんなニュースが有る、穀物先物原油先物価格が大きく下落したからだと言う。

先物価格が下落すれば現物価格が下落する」

このような図式は無い!

 

過去には有ったような気がするが、先物バックワーデーションとなっているなら有りそうだ。

多分、先物取引現物取引を理解していないのだろう。

 

穀物は収穫時期となっている、収穫量に不安は無い。

当然、先物価格は下落する。

収穫時期には、先物を売っていた作付け業者は現物を渡す事が出来る(収穫の不安が無いので)先物を買っていた業者は(現物を引き取るか転売するか)何方かの必要がある

それらの決定はエレベータが確保して有るか、ドライカーゴが手配出来ているか、などが関わる。

今年は量的に不足するとは思うがドライカーゴが手配出来ない、船舶不足が原因で5倍以上の運賃となっているからなんだが、船舶の運航率が低下している。

全体の運行量が足りていないので、運賃の高騰が続いていて解消のメドは無い。

 

という事でエレベータ(作物貯蔵庫)が満杯で引き取れない作物が一時的に価格下落をひき起こしたのだ。

ウクライナの食糧貯蔵庫からの出荷が出来ない状態で穀物価格が下落するなど、普通は有りえないが、有りえない事が実際に起こっている。

 

小麦・とおもろこしの末端価格が下落するかは未定なんだ、量が確保できなければ上では価格下落で下では価格上昇も有る。

世界的な流通事情が問題となる、いわゆるボトルネックという奴なんだ。

 

******コモディティの世界で真実は

お金は信用創造で増やす事が可能だが、コモディティは生産量で決まる。

見せかけで増やす事は不可能という事を忘れてはならない。

流通が止まれば、止まった所では価格が下落して(余る)ボトルネックの先では価格が上昇する(足りない)

これが真実なんだ、という事でアメリカの巨大食物産業(穀物メジャー)は世界中で情報収集をしている(気候・政治・経済・流通・エネルギー・肥料・水資源)などである

 

アメリカの穀物メジャーが莫大な利益を上げる構図です。

そぉ、食料安全保障の根幹なんです。

目先、先物価格の上下などマッチの先ほどしか影響を与えません。

 

******穀物が今年の冬に足りるか、足りないか

それより大事なのはウクライナで作付けが出来るのか、肥料は足りているのかだろう

つまり、来年の食糧生産に不安が有ると今年の収穫の一定量を貯蔵するようになる。

それがエレベーターの用途でもあるのです。

 

当然、価格は高騰する。

それら全ての情報が一般投資家が分かるわけが無い、ライターが記事にしたとて信用性はゼロに近い。

コモディティ投資の世界はCTAが独断場です、とても一般投資家が参入できる世界では無いという事を肝に銘じることだ。

今回のコモディティ価格上昇で利益を上げたなら、利益確定して税金分は別にしておくことです。

もう一度はほぼ無いという事ですね。