世界小麦事情

穀物情報について、情報は少ない。

世界の穀物はほぼ独占状態である故なんだ、世界には穀物メジャーが存在していて

天候・種・肥料・作付け・収穫・貯蔵・輸送とほぼ取り仕切っている。

 

日本では商社がそれらに当たる(丸紅・全農・三井物産伊藤忠)、

世界の穀物メジャーは(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド)、(ブンゲ)、(カーギル)、(ルイ・ドレフュス)

アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドの株価は爆騰している。

日本の穀物メジャーは世界的にもなかなかの会社です、米国の穀物輸出企業ユナイテッド・グレイン(UGC、米ワシントン州本社)社は三井物産傘下の企業です。

アメリカ産の穀物を太平洋経由でアジアへ輸出しています。

ウクライナからの小麦の出荷が停止状態となっている現在(ロシアが黒海の港を占拠)

エジプトなどは地中海経由での小麦が届かない現状打破の為に、アメリカ産小麦の緊急輸入に頼るしか方法は無い。

輸送費を始め価格高騰状態だが他に方法が無い。

 

地中海経由のウクライナ産小麦の量は千万トン単位となる、実際にはどれほどになるのかウクラスナ+ロシア産小麦は世界の需要の41%を賄っていた(2020年の統計)

 

******資料は公益財団法人「日本国際問題研究所」から

www.jiia.or.jp

黒海に面している各国の地図

この地図でイスタンブール穀物上陸される最大の港です、多くの国が此処から輸送される小麦を頼りにしている。

ロシアが侵攻しているオデ-サとマリウポリ黒海の右上のアゾフ海にあるウクライナの港で穀物輸送の最大の拠点といっても過言では無い。

 

世界では今年の作付けを増やす算段をしているが、種の確保と肥料の確保について情報は無い。

種も肥料も供給量は限られている、種はまだしも肥料に付いては天然ガスから作られたロシア産の肥料が世界最大量なんだ。

 

食料安全保障ではロ・ウ戦闘が8月まで続いただけで世界穀物価格は此処から30%ほど上昇し、供給量不足に至ると予想されている。

 

それだけではない、2022年に紛争終結しなければ2023年と2024年に必要とされる小麦量の60%落ち込むと予想されている、半分以下となるのだ。

 

実際にはそれだけでははない2022年にロシアから輸出される穀物の代金を決済する方法が無い。

SWIFT(ドル国際決済)からロシアの銀行を外した為に今現在穀物代金の決済に支障が出ているのだ。

実際にロシアの穀物生産量はアメリカを遥かに凌ぐ生産量となっている。

プーチンが強気に出ている理由は此処にあるのは間違いない。

 

アメリカの穀物メジャーは作付けを2回に増やす算段をしているが、種は問題無いが肥料に問題が出るのは確実だろう。

今年、それらを使い切ってしまうと来年の肥料をどうするのか肥料の生産もロシアが握っているのだ。

 

人口14億人を抱える中国の食糧危機についてはかなり前からUPしている、中国は確実に食糧危機が到来するが2022年分に関しては既に手配済とあるようだ。

ロ・ウ戦闘が勃発する前から穀物輸入は増加していた事実は隠せないからなんだ。

ロ・ウ戦闘になるのを事前に察知していたと考えても不思議では無い。

 

日本の食管法は世界でも優秀です、アメリカの意に反して米は100%自給出来ているし日本穀物メジャーも強い。

価格はどうにもならないが2022年の小麦量に関しては問題は少ないと予想される。

 

******ロシアは外貨の獲得で

中国とインドの人口大国とはエネルギー・穀物の販売優先とするだろう。

その分だけ他国の穀物には支障が出る、両国合わせて27億人もの人口をかかえるのだ

から食糧危機となり暴動となれば政権維持など不可能だろう。

 

ロ・ウの戦闘状態が夏を過ぎた当たりで戦局が変化する、冬の到来は早いのだ。

暖房、発電に支障が出る恐れが戦局にどのような変化を及ぼすか、誰にでも理解できる事だろう、それに加えて食料不足となれば人々はどう対応するのだろうか。

遠い所の戦闘状態であるが、貧国国の食糧不足には問題積算だろう全く責任が無いのに被害だけ受ける事となる。