まずは。逆イールドとは(重要)
「過度な金融不安、急激な政策変動により短期金利が急騰し、長期金利を大きく上回った状態のこと」
---------債券市場において残存期間が長くなる(長期債券)ほどリスク(将来のリスク発生の可能性)などを伴うため、長期金利は短期金利よりも高くなります。
しかし
今回のコロナウイルスのようなリスク(短期リスク)では、遠い将来より近い将来のほうがリスクが高くなると市場が予測した時には、長期と短期の金利が逆転します。
--------過去に逆イールドが発生した時は逆イールドからの回復場面で景気は減速しました。
チャートの灰色が「景気減速場面」です、チャートが0%を下回った時が逆イールドです。
過去に10回起きています、このチャートからは逆イールドが発生した後2年ほどで景気減速になっているのが分かります。
このチャートは年足ですので1年の間に何回の逆イールドが発生したのかはチヤートから分かりませんが、今回は2019-2020足かけで2回目です。
www.bloomberg.co.jp---------今回の逆イールドで参考になるのは
2003年に発生した香港のSARSです、チャートは
香港ハンセン指数です(赤線が2003年)
香港のSARSは狭い地区のアウトブレイクです700万人規模ですし、地域も狭い。
今回はパンデミックでしょう、人口から地域も比較にならない。
-------この逆イールドの見かたを近眼老眼色眼鏡的発想で見ると。
そもそも、景気減速は逆イールドが発生しないと起こらないということです。
そして、近年は景気減速から次の景気減速までの間が長いということ。
各国中央銀行の金融緩和の影響と思われていることですね、残念な事ですが景気は減速するのが当たり前で
防ぐことは不可能でして、何時か必ず発生します。
景気が減速し、市場に溜まった負のエネルギーを発散することで、ゾンビ企業などが淘汰されて労働人口が流動的になり、新たな企業の市場への参加が楽になるのです。
言わば「ザルを揺すって網の目から振るい落とす」
神の手の仕業のように例えられています。
--------株式市場が動揺するのは
リスクが見えない時です、つまり先々の不安や市場の反応が分からないときですね。
昨日の米市場が上昇したのも、WHO緊急事態宣言が出された為です。
日本人的発想では「偉いこっちゃ株は下がるだろう」
ですが、市場の見かたは「WHOが動いた」安心だ
ということです、しかしこの先感染が拡大すれば別の話になり市場は暴落もあります。
今回は中国への渡航や貿易に制限が掛かっていません
それ故、米株価が上昇して市場は安心したのでしょう
でも、感染拡大となれば別の話です。
市場の見かたが甘いと予測する要因は
武漢市の感染者数が19万人を超える?
英国のランカスター大学のジョナサン・リードが率いる研究チームは、公式報告書から収集した症例データを使って1月1日以降の新型コロナウイルスの感染拡大を示す暫定モデルを作成した。中国の当局は、生きた動物も販売されていた生鮮市場が人間への新型コロナウイルスの感染源となった可能性が高いとして、1月1日に生鮮市場を閉鎖している。したがって、1月1日以降の新型コロナウイルスの拡大は人から人への感染であるという仮定で研究は進められた。
リードの研究チームが作成したモデルは、次のような予測をした。2月初旬には中国のほかの都市でさらなるアウトブレイクが発生し、外国への感染が拡大、そして武漢市での感染症例数は爆発的に増加するという悲惨な展開である。論文によると「14日後には武漢市の感染者数が19万人を超えるとモデルは予測しています」
医学誌『ランセット』で1月24日に発表された中国人研究者チームの論文によると、新型コロナウイルスの感染者には無症状の感染者がいるという。こうした指摘を踏まえると、研究チームのモデルによる予測は説得力がある。
この論文では、新型コロナウイルスの感染症と診断されて武漢市の病院に入院した最初の41人の臨床データから、新型コロナウイルス(2019-nCoV)が肺炎、発熱、せきなどの多様な症状を引き起こし、持病を抱える高齢者だけでなく、健康な人も罹患する可能性があると報告している。研究チームは新型コロナウイルスの潜伏期間は3〜6日だと考えている。
つまり、無症状の多数の感染者が何日も歩き回り、あらゆる濃厚接触者にウイルスを広める可能性があることが示されている。急速に疲弊していく医療従事者に加えて、世界保健機関(WHO)の緊急事態宣言の見送り、旧正月の旅行を考えると、ランカスター大学の研究グループの予測数値はありえるとブラウンは考える。
--------株式を買い持ちしている投資家は疑心暗鬼の状態でしょう、利益が出ているなら売ればよいのですが
損失を抱えている投資家は売れば損失確定になりますし、更に下落かればパニックで株を投げなければならなくなるのですね。
--------------------それ故高値買いはダメ--------------------
現物で買って入れば、追証もありませんし配当もあるでしょう。
短期のリスクはリスクが無くなるまで待てば良いだけです。
信用で取引は決して始めない事が個人投資家の必須事項なんです。
まして、FXなどもっての外でしょう。
この辺のことは、需給分析までたどり着くと
「分かってきます」