何故ドイツが攻められるのか

どう攻められているのか、ロイターは

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このロイターの記事で使えるのはUBS(スイス最大の銀行)のアナリストの調査の部分だけです、後は無視して。

******使える情報を抜き出すと

ロシアからの天然ガスはドイツの全使用量の63%という事、

UBSの試算では2022年後半、ドイツでは家庭用20%、工業用50%を減らす必要があるとしている。

これらがドイツ経済に与える影響はUBSの推計で2023年末までにGDPの5.9%が打撃を受けるとしている。

さらに天然ガス価格は2021年の10倍(200ユーロ/メガワット)に成りうるとしている

 

******ドイツはロシアにEUの中では地理的に近い

ロシア産天然ガスを再販売している、再販先はフランス・オーストラリア・スイス・チェコなどで有る。

ドイツのショルツ首相の意思次第だが、再販部分の供給をどの位減らすかドイツの「さじ加減」がEUの結束に暗雲をもたらすことになる。

ドイツがEUの盟主で存続し続けるには自国民の犠牲を問うても再販天然ガスの供給に全力を傾けるのか、予想はつかない。

寒くなり、厳冬なのか暖冬なのかにもよる。

まさに神頼みの綱渡りだろう、新任のショルツ首相も頭の痛い所だろう。

 

******なんどもUPしている

ドイツ経済は中国に高級品を売り、安価なエネルギーと食料をロシアとウクライナに頼っていた。

これがドイツ経済の中身であった(過去形)、中国経済は既に転換点を過ぎてかなり疲弊している、そしてロシアとウクライナの関係悪化を仲立ちできなかった実力不足を嘆くしかない。

どんなに拳を振り上げた所で解決方法はEUを纏めて、NATOとロシアの関係の仲立ちをする以外に道は無いのだが、ショルツ首相のこれまでの行動から見て不可能と予想している。

アンゲラ・メルケル前首相の退陣と合わせたように欧州が深い霧に包まれようとは歴史とはなんて皮肉なんだ(擬人化して見た)

 

マクロン大統領の選挙の時にUPしてあるが

大統領は「ロシアのウクライナ侵攻に続く状況の悪化を回避し、われわれの大陸に新たな欧州の平和と自治を構築するため、まず行動する」と決意を表明した。

これがマクロン大統領演説です(一部)

EUに英国は居ない、ドイツとフランスの二強でロシアとどのように対峙して行くのか

決めなくてはならない。

 

******本気でロシア経済を欧州経済から切り離すのだろうか

切り離してEUが存続かのうだろうか、ロシアの蛮行を見て周辺の国々もEUへ入りたいとラブコールを送るが、それらの国を背負ってEUを発展するなど難しい事だろう。

 

地理的に見てもEU諸国は資源国では無い、食料+エネルギーを輸入するしかないのだ

EUは高付加価値製品で収益を上げる経済政策を長年続けてきた、それは数世紀前の植民地政策から続いている事なんだ。

安価の労働力確保でシュンゲン協定を結んだのも高付加価値経済政策の流れですし、EUへの加盟申請も経済政策に有利である必要がある。

当たり前であろう、自国民のための政治である。

EUが通貨と経済だけでなく政治も同化すれば別であろうが、まず不可能だろう。

 

現時点で、ロシアとの関係改善を模索しているという報道は見当たらない。

バイデン大統領がサウジ訪問しているのが何よりの証拠だろう、バイデン大統領はサウジ皇太子を詰り上げた経緯を無視しても原油増産をお願いするしか方法は無いのだ。

 

しかし、サウジ側の対応はトランブ前大統領との歓迎ぶりとは差が有りすぎた。

トランプ大統領の訪問時は空港まで出迎えたのだから、そもそもが歓迎されていない。

バイデン大統領は「口が軽い」言わなくても良い事まで言うんだ「なんの利益にならない」どころか反感を買うだけの事なんだ。

 

これらのツケを払わされる国民は選出した責任という事だろうか。

米英を中心にロシアを西側経済圏から排除しようとしているが、ロシアにはエネルギーと食料が豊富にある。

排除されようが喰うに困る事は無い、逆に西側諸国は飢えと寒さに苦しむという構図が生まれる。

それらの経済構造は安価な製品(エネルギー+食料)で生計を立ててきたロシアと高付加価値製品で生計を立ててきたEUの差であった。

これからは、それらが逆転するのだ必需品(エネルギー+食料)が高価値となり高付加価値製品(ブランド品+工業製品)は疲弊する。

 

これらの経済は過去も同様に波となっている、戦後は必需品が栄えて経済が成長すると高付加価値品が栄えるのだ。

第二次世界大戦後の世界経済の波と同様だろうと推察している。

 

ドイツのショルツ首相は戦後のドイツのハイパーインフレを知らないだろう、まだ生まれていない。

自国の歴史なんだ、ドイツ中央銀行ブンデスバンクは欧州きってのインフレファイターです、その血を受け継いでいないのだろうか。

ドイツが攻められている原因はショツル首相の拳に全て集約されているような気がするのだが、管理人としてはね。

 

ロシアのプーチン大統領を擁護するつもりは無い、しかし歴史の中にはヒットラーなどトンデモナイ輩が誕生するのだ、ドイツ人としては理解しているだろう。

プーチンと真っ向勝負して何になるというのだろう、日本流に言うと「いなす」とか「暖簾に腕押し」という方法もあるのだが、其れが出来ない民族のようだ。

 

という事で、EU経済は先行きは現時点で真っ暗です。

少しでも異変が有ればUPします。