IMFチーフエコノミスト、インド中銀総裁を歴任し本音のエコノミストです。
過去にはマエストロと称されたグリーンスパンFRB議長をジャクソンホールの会議で批判しましたが、2年後にはラグラム・ラジャン 氏の予想通りに金融市場は崩壊しました。
このコラムの中で
本稿執筆時点で米10年債利回りは1.24%と、10年のブレークイーブン・インフレ率2.4%を大きく下回っている。
一方で、株式は史上最高値圏にある。・・・
何か腑に落ちない。
と語っています。
******幾つか注意する必要がある点が出現しました
7月7日にハイイード債(ジャンク債)の利回りが過去最低を付けた後の動向です
債券市場の不調は真っ先にジャンク債に現れますので、注意して見ていることです。
https://ycharts.com/indicators/us_high_yield_master_ii_effective_yield
******エコノミック・サプライズ指数
https://www.yardeni.com/pub/citigroup.pdf
説明
米国の各種経済指標の発表値と事前の市場予想との乖離の度合いを指数化したもの。「びっくり指数」とも呼ばれ、米シティグループが算出している。エコノミストなどによる事前予想よりも各種指標の実績が上回れば指数はプラス方向に振れ、逆に下回れば指数はマイナス方向に振れる仕組み。ゼロ(予想と一致)からの振れ幅が大きいほど、市場に大きなサプライズを与えたことを示す。
この指数とアメリカ債券(長期-短期)のイールド・スプレッド(利回り差)を合わせて見ると
アメリカ債の長短利回り差(イールド・スプレッド)は
このチャートから、利回り差は縮小方向が読み取れます。
アメリカの銀行は業績絶好調ですが、長短金利差首相となると業績は悪化します。
(お金を短期で借りて長期で運用すると金利差が開いていると利益が出る)
二つ前のチャートに戻り、青線が下落方向となるので赤線(エミノミック・サプライズ指数)も下落方向でしょう。
エコノミストの予想する業績よりマイナス方向の業績が出現しやすいという結果が見とれます。
******4日発表のアメリカ経済指標
ADP雇用統計が出たので週末には雇用統計が出ます。