FRBは先行き見通しを変えた

日米の株式市場はシナリオの変更を余儀なくされたが、そもそも楽観すぎるシンリオだったということなんだ。

 

もう一度、おさらいをしますかね。

アメリカの消費者物価指数は2021年5月の発表が上昇率5%でした。

CPIの推移をチャートで確認すると

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FRBの予想値より上振れして5%で着地したのです、FRBは震撼したでしょうねぇ2021年年初よりCPIは急上昇しているのだしね(チャートが立っている)

FFレートが0%を誘導目標としているのにCPI(消費者物価指数)が5%あるという事は、

実際の金利は(実効金利=0-5)でマイナス5%となっていることです。

 

説明

FFレートとは(FFはフェデラル・ファンド

フェデラル・ファンド金利 とは、米国の中央銀行である連邦準備銀行の統括機関である連邦準備制度理事会が、短期金融市場を操作する目的で調整する政策金利のこと。

つまりFOMCで決定した金利です。

 

実効金利とは

借り手が実際に負担する実質的な金利です、CPIが急上昇しているので0%で借りてほっておくだけで年率で5%

お金が増えます(運用方法を間違えなければ)

此れゆえに、株式市場は企業収益以上に上昇していくのです。

とくに借り入れの多い会社ほど上昇する傾向があるのでハイテク企業は借入が多く金融緩和時には株価上昇割合が大きくなる。

 

******FRBと日銀は

物価の番人を目的としています、FRBは更に雇用の最大化も目的としています。

日銀とFRBの法的使命ということです。

FRBの法的使命は

「最大限の雇用、物価安定」

日銀の法的使命は

「物価安定」

 

******アメリカのCPIの上昇はインフレになったということです

FRBの使命の物価安定から逸脱してますので、何らかの対策が必要になります。

それが「金利を上げて経済を引き締めてインフレを退治する」ことなんです。

 

FRBの出来ることは短期金利操作だけです、長期金利は市場にゆだねると言ってます

 

仮に、長期金利の操作をすると日銀のやっているYCC(イールドカーブコントロール)ということですが、国債市場は崩壊してしまいます。

 

実際に日本の国債市場は「参加者が日銀だけ」という結果となり、既に崩壊しています

アメリカの国債は格付けがAAAで世界一安全な資金運用手段ということで世界中から資金がアメリカに流れています。

 

それ故、アメリカ国債の利回りはゼロにしてはいけません日銀のようにゼロにしてしまえば誰も買いにきませんので、日銀自ら買うしか方法が無くなります。

 

10年経っても金利が付かない国債を誰が買いますか?

 

******話が逸脱しました

インフレ退治の方法は金利を上げて景気を引き締める以外には方法がありません

FRBが出来ることは、短期金利の操作ですから

米2年国債金利を上昇させることです。

 

そして、景気が極度に引き締められないように中長期の金利は低くなるように

この辺が中央銀行の腕の見せ所でしょう。

最新の米国債の利回りです

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コントロールされてますね、先週末の米株式市場の慌てぶりからすると週明けの米株式市場は戻りを試す展開となるでしょう。

 

火曜日の日本市場も戻りが期待できます、が、個人投資家が日々の上げ下げに一喜一憂していても利益にはつながりません。

 

これから先のシナリオが必要になります、幾つかのパターンが考えられますが単純なシナリオ(単純が一番当たるの)

 

@コロナのシナリオは

日本だけ取り残されていて、アメリカは既に経済回復路線が中央値なんです。

仮に新たな変異株が猛威を振るうと「Bプラン」を用意しなくてはなりませんが、

Aプランは経済再開、景気回復、インフレ進行ということです。

 

つまり、コロナ緊急対応は終了して「利上げ+金融緩和終了+緩和資金の巻き戻し」

これらが近頃世界中で騒がれた「金利上昇+テーパリング」のことです。

 

コロナショックから米政府一丸となって行った緊急対応で米株式市場は上昇を続けてきましたが、それらは終わりを迎えたということです。

 

前回説明した

債券価格が上昇すると株価は下落する」、逆に「債券価格が下落すると株価は上昇する」この二つは相反関係にあるのが通常の金融解釈です。

 

コロナ緊急対応を終了させるには、株式市場か債券市場のどちらかを犠牲にするしか方法はありません。

当然、債券市場を守ります(米への資金流入を途絶えさせてはバブル崩壊します)

結果、株式市場はこれから下落方向ということになります。

 

日銀とFRBが緩和して供給した資金を絞るのですから(日銀はETF買いを中止)

株式市場は資金不足で上値を追うなんてできません。

 

日銀とFRB共々、株式市場の激変(暴落)は望んでいません。

日米の株式市場は徐々に下落して行くというシナリオがベストなのでしょう。

誰しも暴落を望まないのが普通の投資家です(除く管理人)

 

******Aプランでした

ここにもリスクはあります、シナリオが変化する最大の要点はインフレが顕著になることです。

上記CPIのチャートが立っているのですから、6月より急変してCPIが5%でフラットになるでしょうか???

 

株式投資などの解説を聞いていても「CPIの上昇が進む」なんて解説は一切ありません、そんなマイナスの事をコメントするアナリストなどおらんがね。

 

しかし、チャートは立っているのですからインフレ進行は既定路線となる可能性は大きいです。

CPIのチャートを12月まで進めて角度維持していくと年末には8%ほどとなりそうです、FRB金利上げると角度が落ちてきます。

 

とすると、FRBは更に金利を上げるしか方法はありません。

金利上げると株式市場は下落します。

これが「Aプラン+リスク」のシナリオです。

 

ということで、大きく買い建てしていたインドETFは利益確定しました。

インドに関しては大きな希望を抱いていますから、再度参入予定です。

 

管理人シナリオがはずれて、高くなったとしても頃合いを見て参入します。

 

******先週買い進んだ1552VIXですが

買い時と売り時を説明します、ヒントはスキュー指数の動きです

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https://jp.tradingview.com/symbols/CBOE-SKEW/

 

大雑把に説明すると、前回の買い頃からのスキュー指数が上昇していく過程で仕込み

スキュー指数が反転したら(VIX指数)は上昇しますので売り時を迎えます。

 

VIX指数がどこまで上昇するかは、その時の相場の不安定さによりますから

ベストな売り時はありませんが、3日上昇して終わるのが通常のパターンです。

今日急上昇しましたので、普通なら水曜日寄り付きが売り時です。

 

普通では無い暴落相場は異なりますし、パターンは有りませんから時価で勝負でしょう

 

この様な流れが出来るのはAIがバターン認識というアルゴリズムで動いているからです。

AIと逆の流れを取る事により、安く買って高く売ることが出来るわけですね。