FOMCとは日本では「日銀金融政策決定会合」だね。
FRBの物価上昇見通しは2021年10~12月期=3.4%
2020年10~12月期=2.1%
短期債の利回り上昇率が中期、長期債より大きいのはFRBの物価上昇予測(アメリカのインフレは一時的なものだ)に沿った動きです。
しかし、FRBと言えどもそんな先の事は解らない市場では懐疑的な見方はあります。
懐疑的な見方をしているのは株式市場からで、債券市場ではFRBのコメントは「神のお告げ」なのです。
日銀は日本の国債市場を崩壊させてしまったが、アメリカでは国債のマーケットは健全で国債のトレーダーはFRBのコメント通りにトレードすることで利益を得ていますので「神のお告げ」ということです。
それ故に、当面FRBの思う通りに債券市場は追従していくことになります。
******FRBの予定は
フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0-0.25%で据え置くことを決定した。一方で2023年末までに2回の利上げを見込んでいることを示唆し、経済が回復する中で利上げ開始時期が前倒しされる可能性が示された。
今回据え置いた資産購入のテーパリング(段階的縮小)にも触れ「今回の会合は議論することについて議論する会合だという考え方も可能だ」
******株式市場では
今後のインフレ動向をみる経済指標がより大事になりました16日発表のアメリカ経済指標は
アメリカ輸入物価指数が上昇しています、インフレは川上からやって来るのです。
日本で現役の労働者のほとんどはインフレを知りません!!!
日本のバブル崩壊からデフレに悩まされ30年以上になりますので、インフレという経済の流れそのものを経験してないのです。
デフレ経済に悩み、粗悪品でも安く、大量に作り「物の大切さ」という概念を潰してしまったのですから、コロナシヨックで「サプライチェーンが壊れ」「流通が悪くなり」「資源高騰」が世界経済を壊してしまったのですから。
デフレが続いていた状況が一変したのです、それに輪を掛けてカーボンニュートラル経済が急遽必要になった為に「資源価格の高騰」は止まりません。
インフレは突然に大きな流れとなってやってくるのです、デフレはジワジワとやってきます(誰しも安くしたくない)しかしインフレは販売価格に上乗せしないと倒産してしまう、仕入れ高騰となりますからね。
突然に値上げせずには経済がなりたたないのです。
そして、次には販売不調(価格高騰ゆえ)となり経済減速+インフレ進行のスタグフレーション経済となるのです。
デフレ経済で日銀はカンフルを打ち続けて「ソンビ企業」を助けてきましたが、ついに「ゾンビ企業」の淘汰がはじまるのです。
経済は「簁の目から不必要な企業を落とす」作業を一定の期間を経過したのちに再度行います、それが不況、不景気と言われる経済現象です。
その経済現象に逆らって各国中央銀行は金融緩和を行ってきました、経済に無理、無駄が蔓延して「経済格差」が政治的に耐え切れなくなった時代にコロナショックが襲って来たのです。
コロナショックで各国中央銀行はより金融を緩和したのですが、反動としてインフレが襲ってきました。
******世界中でお金がジャブジャブで溢れてる
一部の人にしか恩恵が無い、このような格差を生んでしまったツケが払われないのは
古い経済概念からしたら「異常現象」と捉えてます。
******経済指標に戻り
アメリカ輸入物価指数は上昇し、MBA住宅ローン申請指数は下落し、住宅着工指数も下落しました。
これらの少ない要素だけで見ると、インフレで住宅価格は上昇したので建設する人が少なくなったので住宅ローン申請数は減り、着工数も減った。
次は、この現象が何時まで続いていくのかを見続けるという作業になります。
それを見るのがインフレの川下の消費者物価指数CPIです。
このCPIで市場が驚く最初の値が4%です4月に超えました、このときにFRBは一過性だとコメントして沈静化に成功したのです。
債券市場は「神のお告げ」に従ったのですね。
その時の米10年債の利回りの動きのチャートです
4月にピークを打って下がってます「神」は強いです。
直近の利回りは再度上昇を始めてます15日~16日のFOMCで利上げ時期が早まるという「神からのリーク」が市場金利に影響を与え始めたのです。
FOMCでよくよくアメリカをコントロールしていますがね、さすが「神様」
FOMCが終わり市場は結果を織り込み始めます、この先も金利は上昇するFRBのコメント通りなら今年年末10年債利回りはは3.4%なんだ。
しかし、4%を超えるかもしれないという不安を合わせて株式市場は債券市場を横目で見ながら調整を始めるのでしょうか、先取り6ケ月とすると今月から夏相場までは調整期間の可能性もある。
とにもかくにも、債券利回りが重大であることは間違いない。
16日のアメリカ市場は2年債利回りが急騰したが、仮に10年債利回りが急騰するとNASDAQは大幅に下落します。