チャートの赤線(下値支持線)をデッドしたので、次は上値抵抗線に代わりました。
ペナント型の三角持ち合い相場になってますので、上下のクロスする地合い2021年春以降まで、膠着相場になるとチャートは物語ってます。
赤線までは、一回は到達するのが普通ですので53ドル/バレル当たりまでの予想はできます。
******長期で見ると
最高値から最安値まで大幅に下落して、1相場を形成しました。約11年9ケ月ですね。
この間に3回の安値を付けたトリプルボトムが出来上がってますので、次の相場展開は最高値145.55ドル/バレルのどこまで戻すかの相場になります。
EUが2025年の化石燃料自動車販売禁止までの間にです。
トリプルボトムが安値切り下がりなのが気になりますが、上値抵抗線にはやはり1回はタッチするとみるのが正攻法でしょう
とすると、56ドル当たりが目標値なのかも。
コモディティには政治的要因がリスクファクターとして大きく影響を与えます。
世界の石油輸送にはイランのホルムズ海峡封鎖のリスクが付きまとっていますので、リスクを無視してはいけません。
特に、コロナショックでWTIの生産にダメージが加わっている現時点ではホルムズ海峡封鎖の憶測だけで価格は暴騰します
イランへの締め付けを強くしている米への対抗措置として、ホルムズ海峡の安全航行は偏に中東のリスク要因なのです。
この1相場は高値から安値までは149.05ドルもの開きがあります。
コモディティの難しさが如実に現れた相場だったとの結論でしょう、CTAの戦略に翻弄された結果ですね。
最新のニュースでは、イランと中国は長期で原油供給契約を締結したとありました。
石油の代わに中国からイランへのインフラ投資が約束なのです
これにより、ホルムズ海峡の安全航行は見えにくくなりました
2019年6月14日のロイターのコラムでは
jp.reuters.comイランは何としても米の経済封鎖から逃れたいという思惑があります、それには「核」を持つという戦略と同時にインフラの整備で国内の軋轢を逃がすガス抜きが必要になります。
同時にこれらを手に入れるには中国にすり寄るしか方法がありません。
ここにも、北朝鮮に「核」を持たせてしまったオバマ外交の見て見ぬ振りが最悪の結果をもたらしています。
イランは「核」を持てば北朝鮮のように国際的に強気でいられる確信を持ったようだ、遮二無二「核」保有国を目指している
一方、中東の微妙な安定を覆す、イランの「核」問題は米にとってはあってはならない事由なのですから、当事国の中国には更に強気の政策が必要になります。
2025年以降の石油戦略は地球温暖化の問題も併せて、最難関の政治課題です。
現段階で中東政策、原油動向、ホルムズ海峡の安全など先行きを見通せる機関はありません。
結果、世界のエネルギー、政治的安定は五里霧中です。
2025年を目指して世界は激変するのは間違いありません。