大混乱の原因を勘違いしている方がほとんどです、
コロナウイルスだとね。
コロナウイルスはトリガー(引き金)です、トリガーを引いた為に発射されたのが原因の「債券投資の巻き戻し」です。
-------株じゃないの?
取引されている資金量が違います、株はリスクの大きな資産で
債券は安定した収益をもたらす資産と考えられてます。
債券は格付けされていて(勝手適当粉飾格付け)AAAからDまでありますDはデフォルトね。
この債券が金余りで大量に発行されて大量に消費されました。
例えば)社債です、
大量に発行した会社で超有名企業はボーイング、
2013年から2019年末頃まで、大量の社債を発行し得られた現金のうち43億ドルを投入し自社株買を行い株価を3倍にした。
しかし、737MAXの連続事故で責任を追求されたCEOは過大な報酬と年金60億ドル手にし退職。
残ったのは、発行した社債の償還です。
当たり前ですが、発行した社債は買い戻しをしなければなりません(償還)
社債を買った機関投資家は何事も無ければ償還期限を迎えて利益が確定します。
発行企業は証券会社に社債発行を依頼して、幹事証券は諸条件を決定し、市場にローンチ(出航)します。
株式市場とは違い、公設市場はありませんので私場となります。細かい内容はほとんど分かりませんし規模がデカいので一般の投資家が参入するような私場ではありません。
金余りがこの私場にも波及していて、現金で買うのではなく
所有している社債や国債などを担保としてお金を借りて社債を買います(2階建て)さらに担保評価を増やしてもらい3階建てのように無謀とも言える債券投資をしていました。
金融緩和があります、金利低下が続いて債券価格の値上がりが
続いていた債券バブルですね。
順調に続いていた金利低下と債券価格の上昇は保有債券の値上がりで硬い利益が見込まれていたのですが、コロナウイルスは
実体経済の停滞という過去に無い経済危機を起こしてしまいました。
企業活動が止まるとお金が入ってこない、世界中でお金の流れが止まるという危機が襲ったのです。
それに輪を加えたのがサウジの石油増産と値引きで石油価格崩壊ですね。
--------何が起きたか
ハイイールド債の金利急騰でジャンク債価格の崩壊です。
当然、AAA格付けであろうが債券価格は下落して担保割れが大量にでました、
追加の担保を差し入れなければならない追証(マージンコール)が発生します。
こうなると、追加の担保は現金なのですね。債券や株
はどうなるか分からないので担保として認めてもらえない
大量の債券に投資していた機関投資家やヘッジファンドは追証と顧客の解約依頼で現金が足りない。
売れるものは売るしかない、株、債券、金ありとあらゆる現金化できるものは売られたのです。
企業とて同じで、発行した社債の償還の為の現金が無い。
いままでなら、追加の社債を発行して得た資金で前の社債を償還するロールオーバーが出来なくなった。
ボーイングは737Maxの事故で機体が売れないので現金は無い株価は
悲惨ですねぇ、過去の付けが回ってきたとしか。。。
3倍になった株価は元の木阿弥。
--------こうして、債券の世界は崩壊した
追証の現金はドル(他国通貨はプレミアムが付く)が有利です
このドル需要は円売りドル買いとなって円安方向へとてつもなく動きました。
101円から111円まで短期間で10円ですね。
円は国際的に信認が厚い通貨ですが、それでも売られるということ。
まぁ、金が売られたのですから円は当然売られますね。
--------見たことが無い世界感
こうして、コロナウイルスは過剰流動性相場を過去分全て巻き戻されて終わりを迎えました。
しかし、世界の追証の額が12兆ドルとか(報道で知りました)
よくわからん大量の〇(円換算で14個の〇)が付いた金額です。
株価が多少戻ったとしても追証の一部にしかなりませんがね。
企業が発行する債券は一旦止まります、買い手が存在しないからね。
それを中央銀行が肩代わりしていく、当分の間。
半年で落ち着く??数年かかるでしょぅ。
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今現在の債券や株式市場は急減な巻き戻しの途中です、一旦は落ち着きました。
暴落相場から軽くもどした相場は痛んだ投資家が戻り売りで退場するところです。
次の展開は、実体経済がどの位痛んでいるか、見極める相場になります。
必要なものは経済指標ですね。
追加
追証は株や債券が上昇したとしても、追証確定した金額は差し入れなければなりません。
1円足りなくても期限までに差し入れなければ強制決済されます(それが決まり)
私募債などでは、話し合いもあるようですが信用失墜は免れません。
証券会社でもネット取引以外の顧客は担保再評価などがあります、営業が回ってきてくれる特別な超お金持ちは別勘定。
つづく