番人はFRBです。
しかし、FRBはそれ(番人)を投げ出している。
-------金利正常化も不可能
2018年12月に金利正常化をしようとした時のダウチャート(日足)です。
市場の反応にFRBは負けました、そして金利正常化を放棄したのです。
市場は好感して、元に戻りました(強欲経済)
-------それで済むわけがない
ドルの価値を維持出来なくなるのが先々見えている。
ドル危機の到来を予想している著名な投資家がいます
***************2019年5月25日******************
この記事の中で
誰もFRBが金利を正常化できるとは信じていない。
誰もFRBがバランスシートを縮小できると信じていない。
だから何もドルを支えるものがなくなってしまった。
--------コロナショックで
FRBは緊急利下げをしてきました、そしてもう一度50ベーシス(0.5%)下げるようだ。
コロナショックは金融ショックではありませんよね、実体経済が疲弊しているのです。
日々、商いをしているモールの商店に客が来ない、当然商品が売れない、モールで昼飯を喰う客がいない。
この状態にFRBが利下げしても効果は無いでしょう
米のプラス金利だってせいぜい2%ほどしかない、それを0.5%下げて、さらに3月のFOMCで0.5%下げた所で、実体経済にはほとんど影響でないでしょう。
残り、1%しかない金利でどう舵取りするの。
市場は今回のコロナショックでFRBが市場を立て直せない事をより知ってしまった。
そして、FRBが緊急利下げをしたことでFRBが敵失したと読んだわけです。
当然、米売りに走ります。
真っ先にバブル相場となっていた株を売り、債券を買い、ドルを売る。
株安、債券高、ドル安になりました。
債券は残りの金利が無くなると当然買いは無くなります、FRBが残りの1%を使い果たしたら米は下落相場に突入します。
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それより少し前からステルスQEを実行して、金融緩和までしている。
日本では報道がほとんど無かった米のステルスQEだが、本家米FRBは「QEでは無い」とコメントした。
しかし、市場へ資金を供給したのだから結果的にはQEなのだ。
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FRBバランスシートとS&P500指数のチャートです
-----------説明
2019年9月に米レポ市場で異変が起きました
「レポ市場とは、主に国債を担保にして、短期の資金を貸し借りする市場です。1日当たりの取引高は数兆ドルと非常に大きく、参加者も多様で金融市場の根幹を成しています。」
---------レポ市場で異変が起きたのは、
2019年9月17日のこと。それまで2%程度で推移していたレポ金利が一時8%を超えて上昇し、米国の短期金融市場を統括するニューヨーク連銀は実に10年ぶりとなるレポ市場を対象にした資金供給を行いました。その後は急激な金利上昇こそ落ち着いたものの、レポ市場は不安定な動きをみせており、ニューヨーク連銀は連日の資金供給を続けています。
この異変の原因は
(1)同時期に大規模に発行された米国債を投資家が購入したことで、市場の資金が不足したこと
(2)企業が9月の米国年度末の法人税支払いのために、それまでレポ市場に出していた資金を回収したこと
(3)リーマンショック後に強化された金融規制によって銀行は特に期末近くになると取引を縮小せざるを得なくなったため、機動的な資金の貸し借りができなくなっていること
----------この異変を鎮めるために
短期金融市場に資金を供給したのです、その結果としてFRBのバランスシートがチャートの9月(Sep)から増加しています、株式市場はFRBのQEでは無いとのコメントは無視、ステルスQEだ株は買いだ。
ということで、上昇を始めました。
---------日本のアナリストは
これを見て、世界経済は底を切ったG5関連も資金が入るとして、日本株は上昇トレンドに入る2020年末は日経平均28000円になると宣伝しはじめたのです。
-----------日経平均のチャートです(日足)
赤線の始まりが2019年10月3日です、此処から上昇相場に入りました。
今現在は上昇分全て吐き出して、より下落しています。
--------FRBがやっていることは
米の資産価値を高めようとしてるだけ、そもそもQEでは無いとコメントしていても相場が上昇していくことに異議を唱えてません。
*******世界中の中央銀行は
将来起きるであろう金融ショックの為に金融政策の余地を残そうなど考えても居ません。
日銀も当面の金融政策運営について2020年1月21日にレポート出しています
https://www.boj.or.jp/announcements/release_2020/k200121a.pdf
抜粋
当面の金融政策運営について
1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、以下のとおり決定した。
(1)長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)(賛成7反対2)
次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針は、以下のとおりとする。
短期金利:日本銀行当座預金のうち政策金利残高に▲0.1%のマイナス金利を適用する。
長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、長期国債の買入れを行う。その際、金利は、経済・物価情勢等に応じて上下にある程度変動しうるものとし1、買入れ額については、保有残高の増加額年間約80兆円をめどとしつつ、弾力的な買入れを実施する。
----------日銀のETF買い入れは
2013年4月から始まりました、もう6年になろうとしている。
始めた張本人の黒田総裁は2023年に任期切れとなる
この緩和政策を終了させる見通しは見えません。
***********先々に大きな汚点を残した
各国中央銀行の金融緩和政策です、この状態のまま金融ショックも起きず世界経済が成長していくと信じていたら「アホ」ですがね。
今回のコロナショックにしても、中国の初動は最悪で結果は悲惨な状態が続いています。
同様に各国政府も「何とかなるだろう」くらいの考え方で汚職まみれのWHOにしても同様でした。
--------有ると思うな親と金、無いと思うな運と災難
何時も言い付けているリスク管理、大事ですよ!!